実を言うと、「2月っていらない」と思ってたんです。日本の冬って長すぎるように思うし。

2月には、悪いけれど。2月生まれの人にも、謝る。でも、今年の2月はなんとなくわるくない。バレンタインデーもありますね。

2月もいい、と思い始めた節分の日

突然ですが、仕事で「比喩表現」について考える時間があったので、ちょっと振り返って書いてみたいと思います。

ふだん、「比喩」のことは忘れて生きていますが、あらためて「比喩」について考えてみると、あちこちにありますね。

なんとなく、YAMAHAのホームページを開いてみた。

目に入った言葉。


「おかえり、おんがく」
「思わず、身体が歌い出す」


どちらも比喩の擬人法。(だよね?)


歌の歌詞は比喩がいっぱい。

たとえば?


♪ 歌いたくなるような1日
  みんなにも わけてあげたい
  ほら、チェルシー
  もひとつ、チェルシー


なぜか、「チェルシー」が浮かんだ。

素敵な1日、ではなくて
歌いたくなるような1日、ね。

比喩の王さま、「直喩」。
わくわく楽しい雰囲気が伝わってくる。


「〇〇のような」「〇〇みたいな」を使わない比喩は、「隠喩」。


スピッツの歌は、隠喩がたくさん。


恋は昨日よりも 美しい夕暮れ
恋は届かない 悲しきテレパシー
恋は待ちきれず 咲き急ぐ桜
恋は焼きついて 離れない瞳

(スピッツ「恋は夕暮れ」より)


私にとって、恋は・・・
なんだろう。


夜中に飛び乗るタクシー、かな。


恋は、遠い日の花火ではない、てのもあるね。

(サントリーオールドCMより)


こんなのも、あるよ。


▼ 大好きって今この瞬間に、彼が何してるかなぁって思うこと

▼ 大好きってさよならを言うのがいやなこと

▼ 大好きってわざわざ手紙を書くこと

▼ 大好きってピンクの便箋と封筒


(チャールズ・M・シュルツ「スヌーピーの大好きって手をつないで歩くこと」より)


ところで、比喩といえば村上春樹ですね。


「春の熊くらい好きだよ」 

(「ノルウェイの森」より)


「窓のカーテンを引くと、白い月が賢いみなしごのように寡黙に空に浮かんでいた。」

(「スプートニクの恋人」より)


「新月の夜は、盲目のイルカのようにこっそりとしのびよってきた。」

(「ふしぎな図書館」より)


才能に、胸がふるえる。


そして、
現実世界でわたしがもらった言葉。


1. ハートのエースみたい(直喩)

2. きみはぼくの太陽だ(隠喩)

3. 村上春樹の小説に出てきそう(直喩)


映画のセリフみたいだけど、ほんとう。
どれもずーっと昔の話。
もう会わないだろう人たち。
言葉だけが残ってる。
ひとつずつ封筒に仕舞っておきたいくらい、嬉しかった!
自分に自信がなくなった時に、そっと取りだしてみる。

比喩は・・・
板チョコを溶かして、ハート型のバレンタインチョコをつくる行為に似ている。


言葉に、体温をのせる。
想いを自分らしく、カタチにする。


もっと、素直に、表現する。

あなたの好きな比喩も教えてください。

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